帆布の鞄作り ミシン1台を選ぶのなら JUKI DSU-144N が最適です

これから帆布や革でカバン製作をしようとするなら職業用厚物ミシンがベストというのは以前の記事で書いた通りですが、もし、職業用厚物ミシンを使い込んでいる方なら、少し物足りなさを感じてきているかも知れません。

それは
比較的薄い生地であれば問題無いと思いますが、厚手の帆布を重ねた場合の送りの弱さや、ミシンのパワー不足を感じたり、特に針落ち廻りが大きいので、カバンの角など小さく縫いたいものが入らないなど、少なからずとも作りたい製品のデザインが制限されることがあると思います。

そんなことを感じているあなたにオススメです。

本来、本格的にカバン製作をするのであれば、平ベッドとシリンダーベッドの2台のミシンが必要ですが

平ベッドのみでは、良いデザインができたとしても、デザイン通りには作れない部分があったり、縫製が困難な部分があったりと、本来のデザインでは製作が難しいことがあります。

反対にシリンダーベッドのみでも製作は難しくなります。
縫うものによっては平に置かないと安定しないし、縫いズレを起こすからです。

このことから本格的にカバン製作をするのであれば、平ベッドとシリンダーベッドの2台のミシンが必要になります。

置き場所や購入費用も2台分かかります。

この問題を1台で解決できるミシンがあります。

厚物工業用上下送りミシン JUKI DSU-144N です。

上下送り
通常のミシンの送りは下にあり、上は押さえのみですが、上下送りはその名の通り、下の送りと上の押さえでパワフルに送ります。



上下送りミシンの送り

外の送り足が、生地を前から後ろ送っています。

以下は表記は違いますが、同じ意味、同じ用途のミシンです。
◉ 平ベッドミシン=平縫いミシン=平台ミシン
◉ シリンダーベッドミシン=筒縫いミシン=筒型ミシン=腕ミシン


ではなぜ、Goziが数ある工業用厚物シリンダーベッドミシンの中で JUKIのDSU-144N をお勧めする3つの理由

その1:平でも筒でも使える

その2:下糸の交換頻度を減らせる2倍釜

その3:太い糸を使いたいときにも対応

その1:平でも筒でも使える

第一には、このDSU144Nはシリンダーベッドミシン(筒型ミシン)ながら、オプションの補助ベッドを使えば平ベッドミシンとして使えます。

ミシンを2台持たなくてもこれ1台で、全てでは無いですが、イメージできるデザインのほとんどはこのミシンがあれば作れます。

その2:下糸の交換頻度を減らせる2倍釜

カバン製作は太めの糸を使うため、標準釜だとアッという間に無くなります。

縫製途中の下糸の交換はなるべく少ない方が良いです。

見た目や、後々のほつれの原因を作りたくないから、縫い合わせのステッチのつなぎ合わせはできれば無いほうがいい。

このため、下糸の量が減ってくるとボビン交換のタイミングを計りながら作業します。

当然、釜が小さいと交換時期を気にする頻度も増えます。

2倍釜は下糸を巻く手間も減らせます。

左から 2倍釜   標準釜

その3:太い糸を使いたいときにも対応

最大#1の太糸(針#23)が使えます。
(他のDSUシリーズは最大#8の糸まで)

普段洋服の#50ぐらいの糸を使っている人から見れば、
いや、私Goziから見ても#1はロープのような太さの糸です。

正直、カバンでここまで太い糸を使うぐらいに強度を求めることはありませんが、飾りのステッチとしては存在感があると思います。

但し、釜と針の隙間を糸#20から#8。針を#19から#21用に調整していれば、それ以上の針と糸を使うときにはそれに見合う針と釜の隙間の再調整が必要です。
戻すときにも同様に調整が必要です。

普段はそこまで太い糸を使わなくても、いざというときに使えるのは心強いですね。

左から  #16   #19   #21   #23

因みに、このDSU144Nでは使えませんがミシン糸には#0、#00と更に太い糸もあります。

針の太さ # = 番手
細い ← #16 #18 #19 #20 #21 #22 #23 → 太い

糸の太さ # = 番手
細い ← #30 #20 #8 #5 #1 → 太い


もし、DSU144Nを導入することになったら今まで使っていたミシンはどうすればいいの?

仮縫い用に使います

もし、工業用厚物ミシンを使うことになり、今まで使っていた、例えば職業用厚物ミシンが余ってしまうときの活用法は「仮縫い用に使う」です。

ミシンを1台しか置けないのであれば売却しますが、2台置けるのであれば、これまでのミシンをサブ機として製作に使います。

使い方は、例えば製品製作に糸を#20や#8を使っているとして、位置決めや見えないところの仮縫いにその糸を使うのはもったいないです。
そこで
仮縫い用に値段のわりと安い、太さ#30の生成りや黒のスパン糸を使い、そのための専用ミシンにすることです。

仮縫いするときには生地をたくさん重ねて縫うということがめったにないので、職業用の厚物ミシンがあれば性能的にも充分です。

万が一のメインのミシンがトラブったときのバックアップとしても使えます。

GoziがおすすめするDSU144Nのまとめ


平ベッドミシン、シリンダーベッドミシンなど複数台置けるスペースと、金銭的余裕があれば別ですが、1台だけとなればほとんどのカバン製作の工程に対応できるJUKI のシリンダーベッドミシンDSU-144N +補助ベッドがオススメです。

これまで使っているミシンがあるのなら仮縫い用ミシンとして活用しましょう。

○ 補助ベッドは標準釜のDSU-142でも使えます。

○ もし、このミシン以外のシリンダーベッドミシンを使いたいときでも、ミシン屋さんによってはオリジナルで補助ベッドを作ってくれるところもあります。

最後に、職業用厚物ミシンについて製造メーカー様にお願いがあります。

工業用厚物ミシンでしか無理と思っていた帆布や革でのカバン作りを、職業用のミシンとしてユーザーが「試しにやってみよう」と思える価格と厚物を縫える機能で販売されたことははすばらしいと思います。

更なる希望は、
カバン専用の職業用厚物ミシンを作って頂きたい。

現在ある職業用厚物ミシンでも充分カバン製作はできますが、ベースが服飾用の職業用ミシンであるため針落ち廻りが大きく、カバン製作には使いにくいことが想像できます。

針落ち廻りが小さいと、もっとカバン製作がしやすくなります。

カバン用に、針落ち廻りをできるだけコンパクトにして、補助テーブルと合わせて平ベッドとして使えるものができたのなら、今のものよりさらにカバン製作の幅が広がり、これまでのミシンではできなかったことができるようになります。

今記事で紹介しているDSU144Nのような使い方が職業用ミシンで可能になると更に製作が楽になります。

ミシンを販売する上でも大きなアピールポイントになると思います。

筒縫いがしやすい専用のスタンドテーブルがオプションであればなお良いです。

現在はこの性能を求めるのなら工業用のシリンダーベッドミシンが必要ですが、職業用ミシンでこれを実現できたのなら、コスパを考えると最強のミシンになりますね。

以上、勝手にお願いを書きましたが、この記事を見られたミシンメーカー様
どうかよろしくお願い致します。

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